音楽制作でDTMをやっていると、デスク周りはケーブルが走り回って乱雑になりがち。
そこでできるものからワイヤレス化していこうと考えました。しかし、音に関するものはあまり妥協したくありません。例えば出力をBluetoothのヘッドホンにするということは音楽制作をしている方はまだいないのではないでしょうか。
遅延の問題ももちろんありますし、音声が圧縮されているのでシビアなジャッジが必要な制作の場面では致命的ですね。
そうなると音声データ以外のところでワイヤレス化したいところです。充電なんかは最近はワイヤレス充電が主流になってきましたが、これも電源の安定が必要なDTMでは難しいです。ではあとは。
そうですMIDI信号です。データとしてはごく軽いMIDI信号です。80年代からありますし、現代PCが扱うデータ量に比べたらとても小さなものです。
一昔前はオーディオインターフェイスのMIDI端子から、MIDIキーボードにMIDIケーブルで接続するのがほとんででしたが、2010年くらいからでしょうか、USBの接続のMIDIキーボードがかなり増えてきたように思います。
個人的にはMIDIケーブルの方が好きだったんですけどね。PC本体側のUSB端子をひとつ消費してしまうので。ノート型のPCを使っている場合は重要な問題です。
しかしMIDIケーブルは長くなってしまうと遅延もあったんので、そこはUSBで改善しています。
そんなMIDIをワイヤレスで扱えるキーボードがあります。
KORGのmicroKEY Airはワイヤレス出力と、USB Type-Bによるワイヤードの出力の2種類が使用できます。
ワイヤレスはBluetoothを使用します。Macでの使用を例にすると、KORGのサイトからMac用のアプリ「Bluetooth MIDI connect」をインストールします。こちらはappleのappストアにある公式のものです。
基本的にはそれだけで接続できてしまいます。
細かいMIDIコントロールを設定するエディタソフトもダウンロードできるので、ボタンの機能のアサインなどを使用する場合は便利です。
試しにCubaseで使用したところ、概ねストレスのない入力ができました。しかしドラムのリアルタイム入力でグルーブ感を出したい、などの繊細な場面ではレイテンシーが微妙に感じられました。設定などでまだ調整はできるのかもしれませんが、完璧ではなかった印象です。
しかしキーボードやシンセ、ピアノなどの打ち込みやステップ入力にはなんら問題なく使えます。
これをUSB接続すれば改善されるのかもしれない、と思い試してみました。KORGのサイトによると、従来は専用のドライバーがダウンロードできたようですが、Mac 10.15 Catalina以降はMac内のMIDIドライバーをしようしろ、と書いてあります。
他の方の記録を見る限り、専用のドライバーがある場合、逆に不具合が起きやすいとのことでしたので、ドライバーは入れずに使用してみました。
結果、Macでは何らかのKORGのMIDIデバイスが接続されている、というの状態、Cubase側ではKORGのキーボードが接続されている、という状態なのですが、入力したところ、全く反応せず。
いろいろ設定を試しましたがどうやっても反応しませんでした。
当初の目的であるワイヤレスで使うことはできたので、とりあえずこのまま使用したいと思います。